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ラジアルタイヤ [生活]

スモーキーマウンテン仮設住宅の隣地のゴミ集積場のスラム街で新しいことが始まった。マニラ市から廃棄されているゴミの量が減ったこともあるが、今まで見向きもされなかった産業廃棄物のタイヤに価値を見出した人たちがいる。以前タイヤと言えばバロンバロン(継接ぎ細工の家)の屋根のトタンやベニヤ板が飛ばないように屋根の上にタイヤを載せるぐらいしか使い道はなかった。ここでの注目はラジアルタイヤである。ラジアルタイヤとは、平坦路の高速走行に最適とされているタイヤのことで、乗用車からバス・トラック等の大型車まで、一般的に広く使われている。タイヤ表面の内側にある繊維層が、進行方向に対して直角(ラジアル)に編み込まれていることから、ラジアルタイヤと呼ばれる。このラジアルタイヤの素材に高炭素鋼などを束ねたワイヤーが輪状にして形成されている。昨今新聞やTVのニュースで中国の鉄の消費が旺盛で、鉄の中国相場高騰を受けてフィリピンでも上昇していることもあり、ゴミ集積場のスラム街で夜中の12時になるとラジアルタイヤを燃やして、高炭素鋼のワイヤーを取りだす。乗用車のラジアルタイヤ1本で約1kのワイヤーが取れる。ワイヤーは1k/6ペソになる。


▲産業廃棄物として出た大型車のラジアルタイヤ


▲0:00~3:00の夜中にタイヤを燃やすと真っ黒な煙が上がる
 


朝方に高炭素鋼のワイヤーを収集する


▲ラジアルタイヤを燃やして取り出した高炭素鋼のワイヤー


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