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グリーン教会 [雑感]

フィリピンで最初の地球に優しい教会の建設が始まった。教会は1990年代に国際的な注目を集め、何10年間も国辱を象徴した東洋の最も大きい21ヘクタールのスモーキーマウンテン廃棄物処分場跡地。このプロジェクトの発起人は、スモーキーマウンテンの草分的存在のベン神父である。ベン神父は1978年にスモーキーマウンテンを知り、当初は1週間に5日スモーキーマウンテンを訪問した。1987年にスカベンジャーと共に連帯感を分かち合う為にスモーキーマウンテンに住み始めた。ベン神父は、スカベンジャーの「貧乏の世界」と「破滅した環境」と「無駄な人生」に驚いたそうである。スモーキーマウンテンの人々の95%は洗礼しているカトリック教徒である。ベン神父は、スカベンジャーを動機づけるために、教会はカトリック教徒の共同体の中心に定着し信頼を得て動員することを目標にした。2000年4月にスモーキーマウンテン廃棄物処分場跡地に、建設業界の巨頭 R-II Builders Inc.のリージス・ロメロ氏(Mr.Reghis Romero)は所有していた土地を教会建設用地として2,000 Sq m をベン神父の所属するParish of the Risen Christ に寄贈した。グリーン教会と名付けられた建物の予算は、P50,000,000(¥131,425,488)(6月1日現在ペソ≒円換算レート2.62)である。「環境を配慮したデザインと緑色の構造のニューウェーブ」のアナポリス(メリーランド)のフィリップメリル環境所に基づいて設計をした。壁には、廃材で作られた空洞のブロックを使用。ソーラー・パネル、エアコン付きの事務室はココナッツオイルのディーゼルで動くジェネレーター。クーリング・システム、再利用のために降雨を教会庭と他の場所に集める水の集水システム、トイレに肥料を施して、それほど石化燃料に依存しない自然な空気ベンチレーション。どう廃水をよく再利用するか、それがどう効率的に加熱されて冷やされるか等がコンセプトである。教会は1,200人収容可能なスペースと800人収容可能な劇場、故ラモン・オボサン・メモリアルホールや教会の1階には裁縫や粉石鹸の生産などの生活向上事業の部屋、2階は500人の生徒を収容することができる幼稚園、コンピューター利用学習室、NGOサンディワアン・ラーニングセンターの教室の設置という多目的である。29年間、ベン神父の夢であった共同体が必要とするグリーン教会である。資金を集めながらの建設なのでいつ完成するかわからないが今までのところ既に1/5が建設された。


▲スモーキーマウンテン本住宅の手前にグリーン教会建設が始まった


▲グリーン教会完成図

 


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