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カイン・タヨ [雑感]

トンド地区ゴミ集積場の隣接スラムに電気は無い。スクワッター(違法占拠住民)の人たちは夜、如何しているのだろうとRicald(47)さんの家族を尋ねてみた。Ricaldさんはゴミ集積場で鉄屑を収集して、売ると一日平均150ペソの収入がある。4人の子どもがいて皆、結婚をしている。孫が8人いて、Ricaldさん一族は隣同士に4軒のバロンバロン(継接ぎ細工の家)を建て生活している。ちょうど夕食を作って食べていた。その時、Ricaldさんはカイン・タヨ「Kain Tayo」(一緒に食べましょう)と、プラスチックの容器にご飯を入れて、小生に差し出してくれた。小生も断りきれず美味しく頂いた。貧しくても自分たちだけでなく、食べ物を相手に分かち合うという素晴らしい習慣である。子どもたちは先に、ご飯を済ませて、真っ暗やみの中で、炭の山から鉄屑を拾っているというので見に行ったが、小生は暗くて見えなかった。子ども達は暗くても良く見えると言っていた。子ども達の声を頼りに適当にカメラを向けてシャッターを押して見た。


▲料理をするRicaldの家族の人たち


▲食事中のRicaldさん


▲家族団らんで食事をする一番楽しいひと時である


▲灰の山から鉄屑を探す子ども達


▲灰をすくい鉄屑を探す


 


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ベンガルオオトカゲ [雑感]

スラムのお話ではないが、マニラからスービックへ行く途中の道路に、バヤワック(Bayawak)トカゲが木にぶら下げてあったので、気になり車を止めてみた。バヤワックは、食材として販売されており全長約80cmで350ペソ~約120cmで500ペソであった。販売していたNina(43)さんは、一般的にアドボ(醤油と酢で煮込む家庭料理)や空揚げにして食べると美味く、鶏みたいな味と食感だという。ここのバヤワックはマンゴを食べているので肥っていて、肉が甘いと言っていた。家に帰り図鑑で調べてみたら、トカゲの名前は、ベンガルオオトカゲで、植物のしげる湿った地域にすみ、おもに地上で行動するが木にもよく登る。岩のすきまや地面の穴、樹洞などを隠れ場所としている。おもに昆虫などを食べる。分類は、爬虫類 有鱗目トカゲ亜目 オオトカゲ科。学名は、Varanus bengalensis。 分布は、イラン東部、インドシナ、中国南部、マレー半島、インドネシア。全長は、60~180cmであると書いてあった。販売用のバヤワックは手と足を縛られて、かわいそうだった。


▲道路沿いでバヤワックを6匹販売していた


▲全長120cmのバヤワックを持ち上げるNinaさん


▲バヤワックの口からチョロチョロと舌が見え隠れする

 


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マウンテンクライミング [雑感]

小生は、元のゴミ山・スモーキーマウンテン40m級のマウンテンクライミングをしてみた。ずるずると足もとが滑ったが約20分で登頂した。頂上は廃棄物処分場閉鎖後、1995年約3,000世帯のバロンバロン(継接ぎ細工の家)を撤去した後を、ブルドーザーで均して平らになったままであった。山には草が生え、まるでゴミ山平原である。遠くに烽火のような煙が立ち昇っていた。近づいて行くとゴミ山平原を掘り返して鉄屑を拾う家族に出会った。Olong(48)さんは、1980年にサマール地方からマニラに出てきたが、職に就けずにゴミを拾い生計を立ててきた。8人の子どもを食べさせていかなければと一生懸命ゴミを拾ってきたが、7:00~18:00まで鉄屑を拾って一日平均150ペソ稼ぐのが精一杯と嘆く。でもまだ収入が有るだけありがたいとゴミ山平原に感謝していた。


▲東側から見たスモーキーマウンテン


▲スモーキーマウンテンのマウンテンクライミング


▲この後に、小生がマウンテンクライミングに挑戦した


▲ゴミ山平原でゴミを掘り返し鉄屑を拾う人たち


▲鉄屑を収集するOlongさん家族


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ペーパードール [雑感]

最近スモーキーマウンテン本住宅で、女の子たちの遊びで流行っているペーパードール(Paper Doll)。人形の型が切り取られている紙人形の着せ替えをするのではなく、人形の型が切り取られた紙人形のペーパードールを賭けて、どれだけのペーパードールの枚数を増やすかという遊びである。ルールは至って簡単で、参加者はペーパードールを数枚掛ける。参加者の持ち駒(絵柄)が決まっており、親が持ち駒を上に投げて落ちた時に、持ち駒が表を向いていればその人の勝ち。最後の勝者が決まるまで、持ち駒は投げ続けられる。勝者は賭けた枚数を敗者の皆からペーパードールが貰える。親が参加者の持ち駒を上に投げた瞬間に、表が向きます様にと願いを込めて皆んなが一斉に掌を「パン」と叩く。


▲親(写真左)が持ち駒を振って上に投げる


▲勝者が賭けた枚数を敗者の皆から貰える

 

 


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橋の下のスクワッター [雑感]

マニラ湾沿いを北に走るとラディアル10通り(Radial Road 10)になる。その道路の右手側は、バロンバロン(継接ぎ細工の家)が道路沿い、工場の壁沿い、川沿い、川の上、橋の下、空き地にスラムが永遠に続く。ラジアル10通りは、4車線であるが、スモーキーマウンテンの本住宅の手前のヴィタス2橋(Vitas Bridge2)で2車線になるため、大渋滞を起こしている。この橋の手前両側はバロンバロンが形成されスクワッターが暮らしている。今回、橋の下に住んでいるスクワッターを尋ねてみた。そこは水道も電気もない橋の下、川のトイレを利用し、4世帯41人が暮らしていた。4世帯の共通点は地方出身者のお父さんたちで、港のメンテナンスの仕事をしている。日雇いで一日250ペソの収入で地方への家族の仕送りが足りない。そこで家族をマニラに呼んで見たが、食べて行くだけで精一杯。家賃が払えないので、橋の下にバロンバロンを作り1993年から暮らし始めて、今年で14年になる。しかし、最近大きな問題が出てきたとImelda(34)さんは言う。先日の中間選挙後、行政から橋の拡張工事計画の話が持ち上り、バロンバロンが撤去されるらしいという情報が入った。7月1日に行政とスクワッター住民会議が行われるそうだ。Imeldaさんたちは、スクワッターなので何時でも出て行く心構えは出来ている。でも行政の支援を期待すると言っていた。


▲ラディアル10通りとヴィタス2橋(写真右下)


▲エステロ・デ・ヴィタス川沿いのバロンバロン


▲橋の下のスクワッター(写真中央Imeldaさん)


▲バロンバロン撤去の話が持ち上がり不安なスクワッター


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ピカピカの一年生 [報告]

昨日は晴れの入学式。小学生奨学プログラムの対象の子どもたち10名中7名が午前クラスで、3名が午後クラスになった。フィリピンの教育事情として公立の学校数が少なく、生徒数が多いので1日に、午前と午後のクラス(授業)がある。午前クラスは7:00に始まる入学式に奨学生と父兄付添でスモーキーマウンテン本住宅から徒歩15分の所にある、公立ラクソン小学校(Arsenio H. Lacson Elementary School)に登校した。フィリピンの入学式は、日本の入学式のように父兄が着飾って、学校の講堂に集まって式典や、校長先生の話を聞くのではなく、フィリピンでは父兄も普段着のまま、学校の入学式の行事は何もなく、新入生の生徒たちは各教室1セッション(組)60名に分かれ、初日から担任の先生が授業を進めて行く。父兄は学校の門の外で待機するか、11:00のクラス終了まじかに父兄が迎えに行くかのいずれかである。午後クラスの3名は12:00から入学式が始まる。11:00に午前クラスの生徒の出迎えの父兄と、午後クラスの生徒の見送りに来た父兄たちで、小学校の前はごった返していた。17:00に午後クラスが終了して、奨学生の1名Lovelyが結膜炎で早退した以外は、無事入学式を終えた。ライズエイジアは奨学生にしっかりと学べるように支援をして行こうと気持ちを新たにした。


公立ラクソン小学校(Arsenio H. Lacson Elementary School)


▲入学式の父兄の送迎の様子、公立ラクソン小学校前


▲小学生奨学プログラムの子どもたち10名中8名。(内1名早退、1名帰宅)


▲クラスルームにて緊張気味の奨学生2名


▲クラスルームにて奨学生(写真右から4名)


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小学生奨学へ配布 [報告]

6月4日に入学式を迎える小学校1年生。スモーキーマウンテン本住宅のデイケアセンター多目的ホールにて、小学生奨学プログラム対象の子どもたち10人に、制服、学用品、交通費等の配布を行った。一点変更があったことは奨学生対象の子どもであった、マイケル君が2001年10月6日誕生日のため1年早いという学校側の理由で、2001年8月31日生まれの子が今年の新入生の対象になるということが昨日わかり、JR君2001年1月10日生まれの子が繰り上げ新入生となり、マイケル君はもう一年幼稚園行くことになった。


▲制服、靴、鞄、学用品を奨学生に配布


▲先日、奨学生と母親のミーティングを開催


▲昨日、一人の子どもの入れ替えはあったが
 ミーティングに集まった奨学生、父兄、スタッフ

 


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Pool [雑感]

フィリピンでは、大人から子どもまで遊びをする時に、お金を賭けるギャンブル好きな人たちが多い。スモーキーマウンテン本住宅の遊戯としてビリヤードに似た、プール(Pool)がある。プールの台は手製で、決まった標準のサイズもなく、どの台を見てもサイズが違う。ルールは簡単で、1~5の番号が付いた色違いの玉が5個づつある。手玉(キューで突く玉)を、台上にある玉の中で一番小さい(若い)数字の玉を順番に当て、プール台の四隅に空いている穴に落としていく。ミスをすると交代になり、同じ色の玉5個を先に落とした方が勝ちとなる。対戦相手によって掛け金はまちまちだが、大人の人たちで1回の勝負に10ペソ賭ける。余り上手に成り過ぎると対戦相手がいなくなる。


▲プールと呼ばれる遊戯


▲大人と子どもの勝負もある
 台には滑りやすくするためにベビーパウダーがまかれている


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中華風ラーメンの小盛 [仕事]

スモーキーマウンテン本住宅で7:00~10:00掛けてマミ(Mami)の移動販売をするNoel(35)さん。5年前にビサヤ地方貧困都市からマニラにやってきた。仮設住宅の隣地のゴミ集積場でゴミを拾って生計を立てていたが、資本金を徐々に貯めて、3年前にマミの移動販売を始めた。Noelさんは、地方の貧困都市で小さいころから、親の務めていた安食堂の手伝いをしていたので、手料理は手慣れたものだという。地方ではバッチョイ(Batchoy)呼ばれるとんこつベースにした、焼きにんにくの風味を効かせたスープに、中華麺。豚肉、レバー、万能ねぎをトッピングした中華風ラーメンの小盛である。マニラでは、マミと言う。毎日400ペソの食材を買い、平均600ペソの利益を得る。10:00~16:00はゴミ集積場に場所を移し販売して歩く。ゴミ集積場でもNoelさんのマミは大人気で、昼食には長い列が出来るほどである。1杯10ペソで、お持ち帰りはビニール袋に入れてもらえる。


▲マミの販売を始めて3年になるNoelさん


▲マミのお持ち帰り用のビニール袋にスープを入れる


Noelさんの田舎から連れてきた闘鶏、
 何所へでも一緒に連れて行く闘鶏


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グリーン教会 [雑感]

フィリピンで最初の地球に優しい教会の建設が始まった。教会は1990年代に国際的な注目を集め、何10年間も国辱を象徴した東洋の最も大きい21ヘクタールのスモーキーマウンテン廃棄物処分場跡地。このプロジェクトの発起人は、スモーキーマウンテンの草分的存在のベン神父である。ベン神父は1978年にスモーキーマウンテンを知り、当初は1週間に5日スモーキーマウンテンを訪問した。1987年にスカベンジャーと共に連帯感を分かち合う為にスモーキーマウンテンに住み始めた。ベン神父は、スカベンジャーの「貧乏の世界」と「破滅した環境」と「無駄な人生」に驚いたそうである。スモーキーマウンテンの人々の95%は洗礼しているカトリック教徒である。ベン神父は、スカベンジャーを動機づけるために、教会はカトリック教徒の共同体の中心に定着し信頼を得て動員することを目標にした。2000年4月にスモーキーマウンテン廃棄物処分場跡地に、建設業界の巨頭 R-II Builders Inc.のリージス・ロメロ氏(Mr.Reghis Romero)は所有していた土地を教会建設用地として2,000 Sq m をベン神父の所属するParish of the Risen Christ に寄贈した。グリーン教会と名付けられた建物の予算は、P50,000,000(¥131,425,488)(6月1日現在ペソ≒円換算レート2.62)である。「環境を配慮したデザインと緑色の構造のニューウェーブ」のアナポリス(メリーランド)のフィリップメリル環境所に基づいて設計をした。壁には、廃材で作られた空洞のブロックを使用。ソーラー・パネル、エアコン付きの事務室はココナッツオイルのディーゼルで動くジェネレーター。クーリング・システム、再利用のために降雨を教会庭と他の場所に集める水の集水システム、トイレに肥料を施して、それほど石化燃料に依存しない自然な空気ベンチレーション。どう廃水をよく再利用するか、それがどう効率的に加熱されて冷やされるか等がコンセプトである。教会は1,200人収容可能なスペースと800人収容可能な劇場、故ラモン・オボサン・メモリアルホールや教会の1階には裁縫や粉石鹸の生産などの生活向上事業の部屋、2階は500人の生徒を収容することができる幼稚園、コンピューター利用学習室、NGOサンディワアン・ラーニングセンターの教室の設置という多目的である。29年間、ベン神父の夢であった共同体が必要とするグリーン教会である。資金を集めながらの建設なのでいつ完成するかわからないが今までのところ既に1/5が建設された。


▲スモーキーマウンテン本住宅の手前にグリーン教会建設が始まった


▲グリーン教会完成図

 


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